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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻10号

1988年10月発行

文献概要

シンポジウム 大腿骨頭壊死症の最近の進歩

特発性大腿骨頭壊死症に対する人工骨頭,人工関節置換術の成績と問題点

著者: 高岡邦夫1 大園健二1 西塔進1 斉藤正伸1 清水信幸1 小野啓郎1 門脇徹2 仁科哲彦2 山本利美雄2

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2大阪厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.1209 - P.1213

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 抄録:特発性大腿骨頭壊死症(ANF)に対する単純人工骨頭18例19股,Bipolar人工骨頭39例46股,人工股関節36例44股の術後成績を調査した.経過観察期間は2年から14年である.単純人工骨頭では最終調査時の成功率は32%と低く,成績不良例のすべてにX線上,proximal migrationかstem sinkingが認められた.Bipolar人工骨頭では83%と高い成功率が得られ,stem sinkingの頻度は低く,proximal migrationの症例はなかった.また高い髄腔占拠率が成績良好因子であることが判明した.人工股関節では成績不良が29.5%と多く,femoral componentのゆるみが多かった.その理由として手術手技上の問題点も存在したが,その他,両側罹患,50歳以下の症例などが危険因子と考えられた.現時点ではstageIIIの時期に高い髄腔占拠率の得られるstemのbipolar人工骨頭を用いるのが望ましいと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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