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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻12号

1988年12月発行

文献概要

検査法

末梢神経刺激による腰仙部単一神経根誘発電位の基本的波形について

著者: 星地亜都司1 田中弘美1 都築暢之1 渡部仁一1

所属機関: 1埼玉医大総合医療センター整形外科

ページ範囲:P.1461 - P.1467

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 抄録:腰仙部の神経根障害に対して画像診断以外に末梢神経刺激による腰部神経根電位が補助的診断法として用いられる.しかしその基本的波形についての分析が十分なされていない為に病的伝導状態と判断する根拠があいまいである.今回動物実験で得た結果を参考にしながら,手術中に露出された神経根よりヒト腰部神経根電位の基本的波形を確かめ,圧迫による伝導障害がどのようにとらえることができるかについて検討した.猫の神経根誘発電位は潜時約1msより始まる二峰性の棘波とそれに1ms遅れてなだらかな丘状の波形が導出できた.刺激の強さと記録電極の位置により二峰性の棘波の波形と振幅は影響を受けた.ヒトの場合,刺激・記録間距離が猫より長いので伝導障害でなくても峰わかれが増えることがある.椎間板ヘルニア直上では末梢神経の伝導障害と同じような振幅の低下,陽性化,多相化の結果が得られたが,伝導障害のない末梢側より記録したモニターが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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