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文献概要
臨床経験
腰椎椎間関節に発生したpara-articular chondromaの1例
著者: 高謙一郎1 浅井浩1 斉木俊男1
所属機関: 1松下記念病院整形外科
ページ範囲:P.1473 - P.1476
文献購入ページに移動症例は38歳の主婦で,昭和50年頃より誘因なく腰痛を自覚する.昭和60年1月より左足背部にしびれ感が生じ,1年後より歩行が困難となったため昭和61年3月に当科を受診した.初診時,間欠跛行と左足背部のしびれ感があるほかは神経学的異常所見はない.単純X線にて第4腰椎左側下関節突起に隣接する異常骨陰影を,CTMでは異常骨片による左側の硬膜管圧迫所見を認める.手術時,骨片は第4腰椎左側椎間関節の内側にあり,2.0×0.8×0.5cm大で,関節滑膜が付着していた.組織像では骨片は正常な骨,軟骨組織より構成されている.術後,しびれ感も間欠跛行も消失した.
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