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臨床経験
両側手背伸筋腱に多発性腱黄色腫を生じた高脂血症の1例
著者: 松田達男1 長谷川幸治1 片山直樹1 伊藤晴夫1 栗林宣雄2
所属機関: 1東京厚生年金病院整形外科 2東京厚生年金病院病理科
ページ範囲:P.1477 - P.1480
文献購入ページに移動現症は身長162cm.体重77kg.右手示指から小指,左手中指から環指の手背伸筋腱のMP関節部に米粒大から大豆大の腫瘤あり.両アキレス腱の著明な肥厚があった.組織生検では,コレステリン結晶の出現を伴う黄色腫細胞の増生と線維化が見られた.血液生化学検査では,T-cho 356mg/dl,PL 280mg/dlと高値を示し,TGは101mg/dlで正常であった.リポ蛋白分画では,β-リポ蛋白が増加を示していた.以上よりWHO分類IIa型の高脂血症による腱黄色腫と診断した.
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