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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻2号

1988年02月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨遠位部関節内骨折に対する閉鎖式Zickel supracondylar systemの使用経験

著者: 平石誠1 永島実1 久保田耕造1

所属機関: 1秦野赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.215 - P.220

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 抄録:大腿骨遠位部骨折は,この部位の髄腔が広いこと,骨皮質が薄いこと,bone stockが少ないこと,骨粗鬆症のある高齢者に多いことなどの観血的治療に不利な要素が多い.これらを克服するため1977年にZickelは新しい内固定法を発表した.今回われわれは観血的整復を要する関節内骨折を伴う3例(両側例1例)の大腿骨遠位部骨折に対しZickel supracondylar systemを用いて治療を行い満足すべき結果を得た,Zickel釘は他の内固定法と比べ次のような特徴を有している.①適度な固定力と弾力性を合わせ持つため,早期離床を要する骨粗霧症のある高齢者にも十分な効果を発揮する.②閉鎖的に行えば手術侵襲が少なく,出血量も少ない.③手技が容易なので手術時間も短い.④釘の遠位端が螺子固定されるので,骨折部で短縮がおこりにくい.⑤釘の遠位端が抜け出てこない.⑥抜釘も容易である.以上のような優れた特徴により,今後とも普及してよい手術法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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