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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻4号

1988年04月発行

特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)

腰椎後縦靱帯骨化症の病態と臨床像

著者: 野田基博1 河合伸也1 小田裕胤1 斉鹿稔1 伊原公一郎1 佐々部富士男1 峯孝友1

所属機関: 1山口大学医学部整形外科

ページ範囲:P.433 - P.439

文献概要

 抄録:〔目的〕腰椎後縦靱帯骨化症の概念は,頸・胸椎部に比し頻度が少ないこともあり,いまだ確立されていないが,最近,本症の観血的療法を行い良好な結果を得たのでその病態について考察する.〔対象・方法〕X線上腰椎OPLLを認めた50例(平均年齢55歳,男性19例,女性31例)を対象に,X線形態を含め臨床症状を検討した.〔結果〕骨化型は,連続型6例,限局型44例で,そのうち明らかにOPLLに起因する症状を呈したものは10例で,これらはすべて限局型で多椎間に存在し,骨化の程度も強く狭窄率も他の例と比較し高度であった.これらのうち8例に観血的療法を施行し全例に症状の改善をみた.症状はLCS様の症状が特徴的であったが根症状が主体であった.〔結論〕腰椎OPLLは,無症候性のものが多く解剖学的面から頸・胸椎部に比し重篤な症状を呈することは少ないが,従来考えられていたよりもかなり多く存在し,腰椎後縦靱帯骨化症という病態が存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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