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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻4号

1988年04月発行

特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)

頸椎後縦靱帯骨化症に対する観音開き式脊柱管拡大術の成績

著者: 岩崎洋明1 植田百合人1 西山茂晴1 松山悦啓1 石崎嘉孝1 増原建二1

所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.517 - P.522

文献概要

 抄録:OPLLの後方除圧においては桐田の同時除圧の必要性が大きいことが認識され,また服部の頸椎柱の支持性を温存し,術後瘢痕による神経組織の圧迫を予防する脊柱管拡大術の有用性が認識されてから,奈良医大整形外科においてはこの両者を満足し,しかも手術手技ならびに後療法が比較的簡単な観音開き式脊柱管拡大術を行ってきた.1977年4月から105例に本法を施行し,そのうちOPLLは27例であった.平均年齢58歳,観察期間は平均1.5年であった.骨化形態は混合型が多く22例で拡大椎弓はC3〜7が44.4%と多かった.側溝を外側に形成し,しかも十分薄くなるまで深く掘削すると脊髄の後方移動が良好で,椎弓の拡大も良好であった.出血量は平均818mlで,時間は平均3時間3分であった.日整会判定基準でみると9.0が13.9点となり,改善率は61.3%であった.従来の椎弓切除では椎弓切除縁でrootが圧迫されて頸腕痛が出現することがあったが,出現しないのが長所の1つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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