icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻4号

1988年04月発行

文献概要

特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)

棘突起縦割法頸椎脊柱管拡大術の成績と脊髄の拡大および後方移動

著者: 柴田稔1 菅原修1 竹光義治1 原田吉雄1 熱田裕司1 岩原敏人1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.523 - P.530

文献購入ページに移動
 抄録:棘突起縦割法頸椎脊柱管拡大術を施行し,4ヵ月以上経過観察した61例につき,X線学的解析を行うと共に,JOA点数法により成績評価を行った.点数は術前平均9.0,術後平均12.9,改善率は平林方式で43.3%であった.脊髄症状の増悪は2例・3.3%であった.頸椎症例とOPLL例との間には改善率の差は認められず,罹病期間と改善率の間に今回の症例では統計的に相関性は見いだせなかった.手術前が7点以下の症状の強い症例でも改善傾向が劣るとは言えなかった.手術後の頸椎可動域制限はほぼ全例に認められ,ADL上問題となるのは回旋制限であった.また,手術前後でCTMを施行し,鮮明な像を得た11例について検討を加えた結果,硬膜管および脊髄前後径の明らかな拡大と,脊髄の後方移動が後方除圧術の効果として認められた.脊髄後方移動に伴う神経のtethering effectにより根性痛が生じた症例は,61例中4例であったがいずれも一過性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら