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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻4号

1988年04月発行

特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)

頸椎OPLLの骨化進展に及ぼす手術の影響

著者: 武富栄二1 酒匂崇1 森本典夫1 上原裕史1 森園良幸1 松永俊二1 山口正男1

所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.537 - P.542

文献概要

 抄録:頸椎後縦靱帯骨化症の非手術例112例と手術例94例のレ線上の骨化進展の有無を調査し,観血的療法が骨化進展に及ぼす影響について検討を加えた.長軸方向への骨化進展は非手術例の60%,前方除圧術の39%,椎弓切除術の100%,脊柱管拡大術の67%に認めた.長軸方向への骨化進展に伴い,骨化形態に変化を来した例が非手術例10例,手術例13例の計23例認められた.骨化の厚さの進展は,非手術例の27%,前方除圧術の15%,椎弓切除術の78%,脊柱管拡大術の77%に認めた.骨化の進展は年齢,骨化形態,脊柱全体像を考慮にいれても,椎弓切除術,脊柱管拡大術の後方除圧例で著しい傾向があり,この原因として基盤に脊柱靱帯骨化への素因があり,手術による脊柱の構築学的,あるいは可動椎間による動的ストレスの影響が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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