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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻5号

1988年05月発行

文献概要

論述

発育期における椎弓切除後の脊柱変形に関する臨床的検討—小児脊髄腫瘍例による検索

著者: 中田好則1 井上駿一1 北原宏1 後藤澄雄1 南昌平1 平野彰一1 木元正史1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.575 - P.582

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 抄録:発育期の椎弓切除後の脊柱変形,特にpostlaminectomy kyphosisには,高度変形に至る例があり臨床上重要な問題である.今回1959年より1985年までに教室においてlaminectomyを施行した小児脊髄腫瘍29例中,追跡し得た男性8例,女性10例計18例を対象とし脊柱変形の発生進展の臨床的検討を行った.その結果kyphoscoliosis 6例,kyphosis 2例,scoliosis 1例を認めた.脊柱変形は15歳以下および頸椎部より胸腰椎移行部間でのlaminectomy施行例に認め,腰椎部施行例には認めなかった.kyphosisの発生はlaminectomyの部位に一致しており神経麻痺との関連はなかった.scoliosisではlaminectomyの部位より下位に発生しており,また神経麻痺との関連が示唆され,両者の変形には異なった発生因子が関与していると思われた.またosteoplastic laminectomyやlaminectomyと同時に施行したposterior instrumentation例において変形の進行は緩徐であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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