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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻5号

1988年05月発行

文献概要

検査法

Tethered Spinal Cord SyndromeにおけるMRIの診断的有用性について

著者: 中邨裕一1 里見和彦1 戸山芳昭1 若野紘一1 平林洌1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.635 - P.640

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 抄録:8例のTethered Spinal Cord Syndromeに対してMRIを行い,従来の検査法であるMyelogram,CTMと診断的有用性について比較検討した.神経根の走行異常やTight Filum Terminaleの検出にはMyelogramが優れていたが,術前の情報として最も重要な脊髄と腫瘍の解剖学的位置関係を知るにはCTMとMRIが有用であった.CTMとMRIを比較すると,CTMは脊髄や腫瘍を造影剤の陰影欠損として示すのに対して,MRIはこれらを直接所見として描出する.このため両者の鑑別も可能である.またMRIは撮影条件を変化させることによって腫瘍の質的診断がいくつか可能になる.断層面については,CTMが多数の横断面Sliceを要して三次元の情報を得るのに対し,MRIは任意の断層面が選択できる.このようにMRIは画像診断としても優れる上に無侵襲に行えることから,Tethered Spinal Cord Syndromeの診断には第一選択ともいえる検査法と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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