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臨床経験
Congenital Sacral Defectによる脊柱側彎症について
著者: 石田義人1 村地俊二1 野上宏1 沖高司1 伊代田一人1 山口正則1
所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院
ページ範囲:P.661 - P.666
文献購入ページに移動われわれは部分欠損例を多く経験し,それに伴う脊柱変形が,欠損の状態及び骨盤との関係において,病態がそれぞれ異なることを確認したので,新しい分類を試みた.
TYPEA―腸骨が頭側に転位し,下部腰椎が腸骨と関節を形成し,それに伴い側彎が生じる.
TYPEB―仙腸関節は正常な位置にあるが仙骨欠損内に下部腰椎が陥入し側彎を形成する.
両者とも,脊柱側彎は,立位と臥位で特徴的な骨盤傾斜を形成しながら,進行するものが多い.二分脊椎に合併する症例が多く,特に脂肪性髄膜瘤に多発し,腰椎下部奇形を伴うことから,発生機転にも同一な要因が考えられるのではないかと推測する.
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