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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻6号

1988年06月発行

文献概要

論述

鎖骨骨折に対する経皮的ピンニング

著者: 川那辺圭一1 田中久重1 種部直之1 林卓司1 高田知季2

所属機関: 1聖隷三方原病院整形外科 2聖隷三方原病院麻酔科

ページ範囲:P.707 - P.710

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 抄録:鎖骨骨折に対する手術療法はキルシュナー鋼線による直視下髄内固定法が一般的である.しかし,骨膜及び軟部組織への損傷を最小限にするため,われわれは安永らの発表した経皮的ピンニング法を施行し良好な結果を得たので報告する.本法を行った26例は著明な変形を残さずすべて骨癒合を得た.また,神経血管損傷等の合併症はなかった.経皮的ピンニング法では骨折部を展開した場合と全く遜色ない整復及び固定が得られた.そればかりか,観血的整復固定術と比較して以下の利点があげられる.1.仮骨出現までの期間が約1週間短い.2.瘢痕が残らず美容上すぐれている.3.手術侵襲が小さい.
 本法は受傷後1週以内の新鮮例で中3分の1の骨折であれば,安全で非常に有用な方法である.また,美容上もすぐれており患者の満足度も高く,推奨されるべき手術法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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