icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻8号

1988年08月発行

文献概要

臨床経験

右前腕に発生した好酸球性筋膜炎の1例

著者: 桃原茂樹1 伊藤恵康1 堀内行雄1 湯沢喜志雄1 矢部啓夫1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.993 - P.996

文献購入ページに移動
 抄録:40歳女性の右前腕に発生した好酸球性筋膜炎の症例である.2年8ヵ月前から徐々に増大する右前腕の腫脹,熱感,硬結を主訴として来院した.来院時右前腕の伸・屈側ともに硬結腫脹があり,手指・手関節・肘関節の軽度の運動制限がみられた.臨床検査上,末梢血で好酸球増多,免疫グロブリンIgGの増加があり,生検では筋膜と筋膜下に灰白色の肉芽様組織がみられた.病理学的には,主として筋膜にリンパ球を主体とする細胞浸潤を認めた.治療は,predonisoloneを1日30mgより投与し,漸次減量したが,投与開始直後より腫脹,熱感,硬結の改善がみられ,各関節の可動域も改善した.治療開始後1年経過した現在,経過は良好であり,症状の再燃もない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら