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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻8号

1988年08月発行

文献概要

臨床経験

腰部脊柱管狭窄症を伴った偽性偽性副甲状腺機能低下症の1例

著者: 竹田谷寛1 橋本淳1 広瀬哲司1 岡田幸也1

所属機関: 1国立加古川病院整形外科

ページ範囲:P.1033 - P.1037

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 抄録:偽性偽性副甲状腺機能低下症はAlbright骨異形成症とよばれる身体所見を有しながらカルシウム・リン代謝の異常を示さない.我々は,脊柱管狭窄症を伴った稀な本症例を経験した.症例は54歳女性で,腰下肢痛と歩行障害を主訴として来院した.身長140cm体重55kgで円形顔貌を認めた.X線上中手骨・中足骨等の短縮と皮下組織の石灰沈着が存在した.血清CaとPは正常で,PTHは高値を示さず,Turner症候群に一致する性染色体異常も認めなかった.Ellsworth-Howard試験ではリン酸反応は26.7mg/2時間で尿中cyclic AMP増加反応は陽性であった.EDTA負荷試験で血清Caの回復をみたが,血中PTHは0.3ng/ml以下であった.
 腰下肢症状に対して保存的治療を行ったが症状は軽快せず,腰椎椎弓切除術を施行した.術後,症状は軽快し,腸骨生検では組織学的に異常を認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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