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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻9号

1988年09月発行

文献概要

論述

人工膝関節置換術後療法における持続的他動運動(CPM)の効果

著者: 八木知徳1 松野誠夫1 小態忠教1 門司順一2 安田和則2 青木喜満2 佐々木鉄人3

所属機関: 1美唄労災病院整形外科 2北海道大学整形外科 3札幌肢体不自由児総合療育センター

ページ範囲:P.1042 - P.1047

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 抄録:人工膝関節置換術後の関節拘縮を予防する目的で,Salterの開発した持続的他動運動(CPM)を,後療法に取り入れ,従来の徒手訓練例と比較した.CPM群は30例で,術直後より開始し,1サイクル3〜5分,24時間連続1週間施行した.徒手訓練群は40例で,医師や理学療法士による間歇的他動運動を行った.人工膝関節は全てKinematic knee systemを用いた.その結果,CPM群では術後早期から90゜以上の大きな可動域が得られ維持されるので,後療法に苦労しなかった.CPMは創治癒を妨げず,疼痛を抑制し,筋力を早期に回復させる効果があった.しかし術後出血が遷延・増加するので,止血対策を考える必要があると思われた.
 CPMを利用すれば,術後の理学療法が容易となり,人工膝関節置換の後療法として有用な方法であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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