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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻9号

1988年09月発行

文献概要

論述

骨腫瘍切除後に対する自家骨移植について

著者: 大幸俊三1 佐藤栄作1 吉田行弘1 黒岩茂夫1 川野寿1 佐藤勤也1 鳥山貞宜1 浅井享2

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室 2川口市民病院整形外科

ページ範囲:P.1057 - P.1063

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 抄録:骨腫瘍の切除後の再建として自家骨移植を12例に行い検討した.症例は骨巨細胞腫が5例,骨悪性線維性組織球腫が3例,骨肉腫,軟骨肉腫,単発性骨髄腫がそれぞれ1例ずつであった.切除範囲は4.5-20cm,平均10.7cm,移植骨は5-19cm,平均11.5cmであった.橈骨遠位で関節を残す方法では変形や骨折が生じ,月状骨や舟状骨と橈骨との固定が優れていた.橈骨骨幹部では腓骨移植で良好な結果が得られた.大腿骨では近位端と遠位端に行われ,前者は腓骨2本で,後者は同側の脛骨を反転して移植固定した.後者の1例は放射線照射後で表層に感染が併発し,骨癒合不全となった.脛骨骨幹部では反対側の脛骨によるものと血管柄付腓骨移植によるものがあるが,後者は術後6カ月で骨癒合が得られていない.腓骨遠位端では腸骨のsuperior gluteal lineを利用して骨移植し,良好な機能が残存している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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