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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻9号

1988年09月発行

文献概要

シンポジウム 変形性股関節症に対するBipolar型人工骨頭の臨床応用

寛骨臼リーミングを行なったBateman UPFのouter headのmigrationについて

著者: 浜本尚志1 山室隆夫1 上尾豊二1 奥村秀雄1 飯田寛和1 玉木茂行2

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2福井赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.1083 - P.1088

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 抄録:臼蓋リーミング併用のBateman UPFを,35例の変股症に行ない,術後1年6ヵ月から7年9カ月(平均5年3ヵ月)の中期成績とともにouter headのmigrationについて調査した.手術時年齢は21歳から59歳(平均41歳)であった.臨床成績はJOA scoreで行ない,術前平均45点であったものが術後7年に至るまで安定して80点を越えており,良好な中期成績を示した.migrationについては35例中6例に5mm以上の上方移動を,又,3例に3mm以上の内方移動,2例に3mm以上の外方移動を認めたが,いずれも臨床成績を悪化させる原因とはなっていなかった.outer headの動きと,migrationの大きさとの間には一定の関係は認められなかった.カップ関節形成術にmigrationが少ないこととの比較からレ線上outer head周囲のradiolucent zoneとその外周の骨硬化帯の完成を待ってから全荷重させるという愛護的かつ時間をかけた後療法がmigrationの防止に肝要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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