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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻9号

1988年09月発行

文献概要

臨床経験

Reflex Sympathetic Dystrophy(RSD)の手指拘縮に対する1手術例

著者: 濱田雅之1 北野継弐1 荻野洋1 田上方子2

所属機関: 1星ヶ丘厚生年金病院整形外科 2星ヶ丘厚生年金病院麻酔科

ページ範囲:P.1143 - P.1147

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 抄録:Reflex Sympathetic Dystrophy(RSD)の1症例を経験し,保存的治療に抵抗を示す手指の拘縮に対し手術的治療を施行し,良好な結果を得たので報告する.症例は28歳女性で,右手中指伸筋腱をMP関節部で損傷し,これを契機としてRSDを発症した.初診時,右上肢(特に右手指)に可動域制限を認めた.理学療法と交感神経ブロックにより,可動域は拡大したが,中・環・小指にMP関節の拘縮と屈筋腱の癒着によるDIP関節の自動屈曲の制限が残存した.これらに対し伸,屈筋腱剥難,MP関節背側関節包部分切除,掌側板,側副靱帯剥離を施行した.術直後より交感神経ブロックを集中的に施行し,術後12ヵ月の時点ではRSDの再発は認めず,可動域でも中・環・小指に改善を認めた.
 このように,RSDに対して,交感神経ブロックを併用することで,拘縮に対し手術的治療を行っても,再発を認めず拘縮の改善を得ることができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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