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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻1号

1989年01月発行

文献概要

論述

骨・軟部悪性腫瘍切除後の組織欠損部に対する有茎筋膜皮弁・筋皮弁による再建術の経験

著者: 土谷一晃1 茂手木三男1 飯野龍吉1 岡島行一1 丸山優2 亀田典章3 蛭田啓之3

所属機関: 1東邦大学医学部整形外科学教室 2東邦大学形成外科 3東邦大学第一病理

ページ範囲:P.22 - P.29

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 抄録:骨・軟部悪性腫瘍の広汎切除後に生じた一次縫合不可能な組織欠損部に対し,有茎筋皮弁,筋膜皮弁を用いて再建した9症例の治療成績について検討した.症例のうちわけは,軟部肉腫5例,骨原発悪性腫瘍3例,転移性骨腫瘍1例で,発生部位は体幹6例,四肢3例であった.再建に用いた皮弁の大きさは5×10cm(medial arm flap)よりl5×28cm(腹直筋皮弁)で,手術時間は平均5.8時間であった.術後経過観察期間は平均16カ月であり,皮弁は全例生着し,患者の満足度も概ね良好であった.体幹の組織欠損例においては,術後の機能を考慮し利用可能な皮弁の中から最適な皮弁を選択し,さらに複数の皮弁を用いることにより充分な病巣切除も可能となった.四肢では,皮弁の大きさや到達範囲に限界があり適応とされる症例が限られ,本法を用いる場合,切除縁の縮小化の検討や新しい皮弁の開発等が今後の課題と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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