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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻1号

1989年01月発行

文献概要

シンポジウム 広範囲腱板断裂の再建

広範囲腱板断裂の再建—McLaughlin法を中心に

著者: 安達長夫1 天野幹三1 野田慎之1

所属機関: 1中国労災病院整形外科

ページ範囲:P.31 - P.37

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 抄録:広範囲腱板断裂に対するMcLaughlin法による修復術の治療成績を調査した.広範囲断裂の手術例は43例であるが,本法によって修復ができたものは31例であった.このうち,25例に平均6年の追跡調査が可能であった.その結果,20例(80%)が成績良好であったが,5例(20%)は成績不良であった.さらに,受傷後3カ月未満の手術例では広範囲断裂であっても手術手技を工夫することによって修復が可能であり,しかも成績も良好であった.しかし,受傷後の経過の長いものや腱板変性の強いものでは断裂端の引き出しが困難であり,たとえ修復できたとしても成績は不良のことが多く,本法の適応とはいえず,他の再建法で対処すべきである.以上まとめると,受傷後の急性症状が消褪し,腱板断裂による障害があればできるだけ早期に手術的治療を試みるべきであり,この際基本となる修復法はMcLaughlin法であるといえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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