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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻1号

1989年01月発行

文献概要

シンポジウム 広範囲腱板断裂の再建

腱板大断裂手術例の検討—僧帽筋移行術を中心に

著者: 三笠元彦1

所属機関: 1都立大塚病院整形外科

ページ範囲:P.38 - P.45

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 抄録:著者は1977年以来,腱板大断裂を断裂の程度により3型にわけ,1型には腱前進法,2型には棘上筋前進法,3型には僧帽筋移行術を行っている.今回追跡調査できた症例は1型12例,2型13例,3型14例である.その結果は1型が優9例,良3例であり,2型は優6例,良5例,可1例,不可2例で,3型は優3例,良4例,可4例,不可3例であった.腱前進法と棘上筋前進法の成績は許容できた.
 腱前進法と棘上筋前進法で対処できないものに対して行っている,僧帽筋移行術の問題点は再断裂がみられることと,上腕二頭筋長頭腱がない時に,骨頭のdepressorとしての働きが弱いことである.再断裂については自動運動を術後6週以降に行うことと大結節部への縫着法にspike washerを使用することで,ある程度解決するものと思われる.また骨頭のdepressorとしての働きをたかめるためには,棘上筋腱の断端を僧帽筋の中央部に縫着することが有効であるように思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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