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臨床経験
頸椎前方固定術が隣接椎間板に与える悪影響—頸髄症をきたした4症例
著者: 福井康之1 里見和彦1 若野紘一1 大熊哲夫1 平林洌1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.105 - P.110
文献購入ページに移動症例は頸部椎間板ヘルニア2例,頸部脊椎症兼脊柱管狭窄症2例で,初回手術時の固定椎間はC2-5間1例,C4-6間1例,C5-7間2例であった.あらたに障害をきたした隣接椎間は固定の上位椎間,下位椎間共に2例ずつであった.固定隣接椎間の初回手術後の経時的な可動域の変化を測定したところ,C4-6固定ではC6/7間の,C5-7固定ではC4/5間の,C2-5固定ではC5/6,6/7間の可動域が経時的に大きくなっており,この代償性の可動域の増大が,同椎間の新たな病因発生の一因と考えられた.
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