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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻1号

1989年01月発行

文献概要

臨床経験

頸椎前方固定術が隣接椎間板に与える悪影響—頸髄症をきたした4症例

著者: 福井康之1 里見和彦1 若野紘一1 大熊哲夫1 平林洌1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.105 - P.110

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 抄録:我々は頸椎前方固定術後に隣接椎間板に障害をきたし,頸髄症の発症,又は増悪をみた4例を経験したので,その発生原因等につき検討した.
 症例は頸部椎間板ヘルニア2例,頸部脊椎症兼脊柱管狭窄症2例で,初回手術時の固定椎間はC2-5間1例,C4-6間1例,C5-7間2例であった.あらたに障害をきたした隣接椎間は固定の上位椎間,下位椎間共に2例ずつであった.固定隣接椎間の初回手術後の経時的な可動域の変化を測定したところ,C4-6固定ではC6/7間の,C5-7固定ではC4/5間の,C2-5固定ではC5/6,6/7間の可動域が経時的に大きくなっており,この代償性の可動域の増大が,同椎間の新たな病因発生の一因と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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