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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻10号

1989年10月発行

文献概要

論述

リウマチ手関節破壊の自然経過における尺骨頭の意義

著者: 政田和洋1 越智隆弘1 岩瀬六郎1 脇谷滋之1 大脇肇1 小野啓郎1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1126 - P.1133

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 抄録:発症後10年以上経過したRA 71人,134手関節の最終形を5型に分類し,越智の発表したRAの病型分類との相関を検討した結果,1)RA手関節破壊の自然経過は病型分類とよく相関し,2)重症病型においては尺骨頭が自然経過に大きな影響を与えていることが判明した.RA手関節の著明な骨破壊,脱臼を防止するものは,遠位橈尺関節における骨性支持と,triangular fibrocartilage complex(TFCC)を中心とした軟部支持組織である.橈骨遠位端に進行性の骨破壊を呈するものは,著明な骨破壊,手関節の脱臼に至る前段階と考えられ,尺骨頭にかかる長軸方向の力が増大する.この様な症例においてはTFCCを含めた尺骨頭が手関節の破壊,脱臼を防ぐ重要な要素になる,この様な症例は重症病型に属するが,尺骨頭の背側脱臼を示した3例と尺骨頭の著明な骨吸収を示した37例はいずれも手関節の著明な破壊,脱臼を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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