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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻10号

1989年10月発行

文献概要

論述

変性性腰椎側彎—X線学的にみた病態の吟味

著者: 宮坂芳郎1 大谷清1 柴崎啓一1 相原忠彦2 山下和夫2 佐藤圭子2

所属機関: 1国立療養所村山病院整形外科 2杏林大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.1143 - P.1149

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 抄録:老人における変性腰椎側彎は,比較的よくみられるにもかかわらず,詳細な側彎形態や進行に関する報告は少ない.今回我々は,軽症例を含めた症例のX線上の形態および臨床症状に関して検討を行った.腰部になんらかの愁訴をもつ,立位X線上で椎間の退行性変化による10゜以上の側彎を示す112例を対象とした.その結果,左凸側彎が多く(67.9%),その他short curve(4椎体以下:77.7%),20゜以下のmild curve(74.8%),軽度回旋(grade O〜II:98.3%)などの特徴があげられた.上位腰椎から仙椎にかけては,直線化の傾向があり,その主因は第5腰椎よりも上位にあることが推測された.間欠跛行は,16.1%に認められ,自験例のなかでもshort curve例に多かった.X線像の経過観察から,約85%に側彎の進行が認められ,臥位と立位の比較において約83%に差がみられた.治療の際に,臥位と立位の比較は,甚だ重要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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