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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻10号

1989年10月発行

文献概要

手術手技シリーズ 関節の手術<下肢>

脛骨近位部骨折の手術

著者: 榊田喜三郎1

所属機関: 1近江八幡市民病院整形外科

ページ範囲:P.1169 - P.1177

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 脛骨近位部骨折には脛骨平原骨折を初め顆間隆起骨折や小児の脛骨近位骨端離解などがあり,これらは何れも関節内骨折であり,関節軟骨損傷を伴うことが多い点からも正確な関節面骨片の整復を要し,また関節拘縮を防止する上からも強固な内固定と早期関節運動の開始が必須となる.この意味からこれらの大部分が手術的治療の対象となる.脛骨近位部骨折で関節面の損傷を伴わないものには脛骨骨幹端骨折があり,高齢者ではしばしば粉砕性となるが,これらは関節骨折に属する.脛骨平原骨折には種々の分類が見られるが(図1),分離骨折と陥没骨折(圧迫骨折)に大別できる.しかし実際にはこの両者を合併した分離-陥没型が多く,しかも殆どの例は脛骨外顆に見られる.脛骨内顆骨折は稀であるが,膝内反変形を後遺し易く手術的整復の適応となる,骨端離解ではSalter-Harris III,IV型が関節軟骨損傷を伴う関節内骨折である.脛骨顆部骨折を伴う膝関節の脱臼骨折も同様に手術的に整復,固定する.以下分類に従って手術方法を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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