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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻10号

1989年10月発行

文献概要

整形外科基礎

抗生剤セフゾナムナトリウムを添加したPMMA骨セメントの強度試験

著者: 森田真史1 有富寛2

所属機関: 1北里大学医学部生体工学 2北里大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1199 - P.1205

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 抄録:人工関節置換術の術後感染防止対策の一つとして骨セメントに抗生剤を混入させる方法が用いられている.しかし,多量の薬剤添加は骨セメントの機械的性質を損なう恐れがある.抗生剤添加が骨セメント強度に与える影響は薬剤の物理,化学的性質,粉体形状等によって異なるために,添加量との関係を個々の薬品について調べる必要がある.著者らはCefuzonam sodium(Cosmosin®)を混入したPMMA骨セメント(Simplex P®)の引張り,剪断,曲げ試験からその影響を検討した.同抗生剤3gをPMMAポリマー40gに対して添加した程度ではいずれの強度にも影響を与えないことが統計処理によって確認された.また,この理由としてCosmosin粉体粒子が比較的粒の揃った球形であるために骨セメントの応力集中を回避できるためであると推定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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