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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻11号

1989年11月発行

文献概要

論述

骨肉腫局所再発の臨床的検討

著者: 梅田透1 木元正史1 小沢俊行1 高田典彦2 舘崎慎一朗2 柿崎潤一2 石井猛3 鬼頭正士3

所属機関: 1国立柏病院整形外科 2千葉県がんセンター整形外科 3千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1249 - P.1256

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 抄録:骨肉腫患肢温存手術のリスクは局所再発であり,局所再発は予後不良の最大要因と考えられる.1972年より1988年までに経験した骨肉腫128例のうち局所再発を生じた7例を検討した.7例の内訳は男3例,女4例,年齢は9歳から26歳(平均16歳).病変部位は腓骨5例,大腿骨1例,脛骨1例で,初回治療は5例が他医にて2例が自験例である.手術法は搔爬などintralesionalな切除が5例,自験例における術前照射後の切除が2例である.結果:初回手術より再発までの期間は最短5ヵ月より最長52ヵ月であり,再発までの期間の長い2例に肺転移が認められていない.肺転移の出現は初回手術より1ヵ月から45ヵ月である.予後は死亡4例,生存3例で腓骨例は5例中4例が死亡している.以上骨肉腫の局所再発は①初回,良性病変としてintralesionalな切除が行われた場合,②腓骨のような小病変に対してはmarginal,intralesionalな切除になりがちとなることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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