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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻11号

1989年11月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチに対する膝関節滑膜切除術の検討—鏡視下及び外科的滑膜切除術の比較

著者: 龍順之助1 小林茂夫1 中村和久1 山口祐史1 鳥山貞宜1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1273 - P.1279

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 抄録:慢性関節リウマチ患者の膝関節に対する鏡視下滑膜切除術の効果について,外科的滑膜切除術と比較検討した.対象は29例42関節で,鏡視下手術例は9例15関節で経過観察期間は平均3年2ヵ月であり,外科的手術例は20例27関節で経過観察期間は平均6年であった.入院日数,手術時間,術後の関節可動域,効果持続時間,再燃の有無,X線上の骨変化の進行について比較した.鏡視下滑膜切除術は入院日数は短く,手術による侵襲が少ないため,疼痛が少なく,可動域制限がなく,早期社会復帰が可能であり,また,術後X線上の関節症変化が少ないなどの利点があった.しかし,有効期間は平均1年4ヵ月と短く,再燃する例が73%見られた.以上より,慢性関節リウマチにおける膝関節鏡視下滑膜切除術は適応を慎重にして,手術に際しては丹念に十分に滑膜を切除すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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