文献詳細
文献概要
臨床経験
アキレス腱骨化症の経験
著者: 阪田泰二1 安達長夫1 村上恒二1 原田昭1 瀬分厚1 砂川融1
所属機関: 1広島大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.1335 - P.1339
文献購入ページに移動症例は全例男性で,初診時年齢は28歳から55歳,平均44.8歳である.主訴は,アキレス腱部の疼痛・骨様腫瘤がそれぞれ2例,機能障害が1例で,この症例はアキレス腱断裂を伴っていた.2例は剣道練習中の疼痛により,1例はアキレス腱断裂により,発症した.他の2例は特に誘因はなかった.局所症状として,アキレス腱部の自発痛と圧痛が全例に認められた.骨片の数は2個が4足と最多で,1個が3足と3個が2足であった.X線写真上の大きさは,長径0.1〜1.6cm,平均0.97cmで腱付着部付近に多く認めた.治療は1例に腱縫合術と骨片摘出術,1例に骨片摘出術を施行し,3例は保存的に行い,経過観察中である.
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