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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻12号

1989年12月発行

文献概要

論述

特発性側彎症に対するHarrington手術後の椎体の成長と矯正損失の関係

著者: 伊代田一人1 村地俊二1 野上宏1 石田義人1 沖高司1

所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院整形外科

ページ範囲:P.1383 - P.1390

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 抄録:特発性側彎症に対しHarrington法にて後方固定術を施行した42例の術後の椎体の成長と矯正損失の関係について調査した.方法は術後身長の実質上の成長が4cm以上のものを成長群,4cm未満を非成長群とし,矯正損失とrotationについて両群を比較検討した.成長群は10例で術直後の矯正率は48%と非成長群と差を認めないが,術後3年まで側彎は進行を続け最終時の矯正損失は20.1°で非成長群の8.3°に比べ有意に高かった(P<0.01).また術後の成長と矯正損失は相関していた(r=0.73).術後のrotationは成長群では改善例はなく6例は悪化していた.以上より10歳以後でも脊椎の成長能が大と考えられるRisser's sign 0度の症例では,後方固定術後も側彎は進行しrotationは悪化するためinstrumentation without fusion法を選択するのが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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