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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻12号

1989年12月発行

文献概要

認定医講座

骨の生理・構造・生化学

著者: 大野敦也1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系(整形外科)

ページ範囲:P.1421 - P.1428

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1.骨の構造
 骨は外側から骨膜,皮質,海綿骨からなる.このうち,骨膜は内層のcambium layerに骨形成能を有し小児期での骨の横径成長を行うが,成人では骨折等の修復機転に際して骨形成予備能を有していることで重要で,また,感染や骨腫瘍などの刺激に対して種々の形の骨形成をおこしX線変化を修飾する.
 皮質はオステオン(第二次骨単位)と介在層板からなる.オステオンは,ハバース管を中心に骨細胞をいれた骨小腔を同心円状に配列した層状構造をもち,各骨細胞は細胞突起で連絡している.オステオンの間の部分を介在層板という.そして,これらハバース管は走行中に他のオステオンと直接的に,またVolkmann管を介して間接的に連絡している.したがって,骨皮質は三次元的に配列されたオステオンの集合体であると考えられ,これらオステオンは機能的にも形態的にも皮質骨を構成する単位として存在する(osteonal or Haversian system).各オステオンはセメント線で境界される(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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