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認定医講座
胸郭出口症候群
著者: 曽我恭一1
所属機関: 1東京都立墨東病院整形外科
ページ範囲:P.1429 - P.1434
文献購入ページに移動胸郭出口症候群は左右の第1肋骨で囲まれた胸郭出口あるいはその近傍で,腕神経叢や鎖骨下動静脈が圧迫又は伸展されて生ずる症候群であり,斜角筋症候群,頸肋症候群,肋鎖症候群,過外転症候群などを総称して命名された症候群である.この症候群についての報告は多数あるが,現状ではその発症のメカニズムや診断基準,治療法について確立されているとは言えない.本症候群は本来,患者の自覚症状に基づいて診断するため曖昧な点も少なくないが,注意深い問診や診察,経過観察などにより正しい診断は可能であり,正しい診断がなされると治療成績も向上するものである.
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