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文献概要
臨床経験
多数回手術を行ったpolyostotic fibrous dysplasiaの1例
著者: 多田健治1 宮崎和躬1 松田康孝1 安田厚1 村上仁志1 中山富貴1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院整形外科
ページ範囲:P.1449 - P.1452
文献購入ページに移動症例:29歳女性,左大腿部痛で昭和48年本院入院.X線像では,骨盤・両下肢に骨透亮像・スリガラス状陰影を認めた.病的骨折・荷重時疼痛のため,5回の病巣郭清術・骨移植術を行った.移植骨には1回目は自家骨とKiel bone,2回目以降は予め腸骨骨膜下に移植していたcallus-invaded Kiel boneを用いた.移植後の骨新生は良好である.採取時のKiel boneの所見は,移植後9ヵ月では一部に骨新生が認められ,7年7ヵ月後では大部分が新生骨に置換され,骨梁も過形成であった.callus-invadedを十分に生じさせれば,この方法は多数回の骨移植を要する疾患に適切と思われる.
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