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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻12号

1989年12月発行

文献概要

臨床経験

腫瘤型筋サルコイドーシスの1症例

著者: 貴島浩二1 田中清介1 富原光雄1 山崎晴彦1 神谷正人1 梁瀬義章1 立花暉夫2

所属機関: 1近畿大学医学部整形外科学教室 2大阪府立病院内科

ページ範囲:P.1453 - P.1456

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 抄録:サルコイドーシスは,全身臓器に乾酪性壊死のない類肉芽腫が形成される疾患で,好発部位は肺門リンパ節,眼,肝,皮膚とされている.また骨格筋に発症する筋サルコイドーシスは,筋肉生検により初めて病変が証明される無症候型が大部分で,臨床上明らかな筋肉内腫瘤を形成する例は少ないとされている.今回我々は右三角筋内に発生した腫瘤型筋サルコイドーシスを経験したので報告する.
 症例は右肩外側部の腫脹を主症状としたが,ガリウムシンチでは肺門リンパ節,肝内にも集積が見られた.診断にはMRI,血管造影以外に,補助診断としてACE,ツベルクリン反応が有用であったが,組織診断にて正常筋組織内に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞,多核巨細胞から成る肉芽腫が形成されていたため確診を得た.現在特に症状の悪化を見ないため内科的に経過観察中である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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