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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻2号

1989年02月発行

文献概要

論述

腰椎椎間関節造影からみた脊椎分離症

著者: 細川昌俊1 加藤哲也1 横井秋夫1 斉藤正史1 橋本健史1

所属機関: 1国立東京第二病院整形外科

ページ範囲:P.161 - P.171

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 抄録:脊椎分離は椎間関節造影で椎間関節間にいろいろな交通がみられるが,交通路を直接観察した報告はない.われわれは,脊椎分離症11例21関節に造影を行い38関節の造影像を得,そのうち2例に手術を行って交通路を観察した.その結果,斜位型の脊椎分離は分離部の上下端はそれぞれ上下の椎間関節内にあり,上下の椎間関節に造影剤が交通するのは当然であり,さらに,kissing spineなどにより棘間靱帯が消失している症例では黄色靱帯後面に沿って,左右の椎間関節にも交通がみられた.斜位型でも分離部が軟骨や一部骨組織などで連結している症例や,関節包に強い癒着がある症例,および,水平型や異型脊椎分離では,椎間関節間の交通はおこらないと思われる.脊椎分離を周囲との交通からみると,I型(非交通型),II型(分離部侵入型),III型(同側上下交通型),IV型(対側上下交通型),V型(左右交通型),VI型(上下左右交通型)の6型に分類され,III型が最も多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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