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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻2号

1989年02月発行

文献概要

臨床経験

軽症型骨形成不全症の小児に発生した大腿骨頸部骨折の治療経験

著者: 薩摩真一1 福原啓文1 木村浩1

所属機関: 1甲南病院整形外科

ページ範囲:P.227 - P.230

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 抄録:軽症型骨形成不全症の小児に発生した大腿骨頸部骨折の治療経験を報告する.症例は11歳1ヵ月男児で,片足跳びをしていて受傷した.入院時X線写真にて右大腿骨頸部骨折を認め,さらに,易骨折性,青色強膜,関節の異常弛緩性により骨形成不全症と診断した.小児の大腿骨頸部骨折については確定された治療法はなく,しかも,骨頭壊死,骨端線早期閉鎖,内反股,偽関節などといった合併症を呈しやすい事,さらに骨形成不全症による長管骨骨幹部骨折の報告は多いが,大腿骨頸部骨折は非常に稀であるため,治療法の選択に迷ったが,鋼線牽引による保存的療法で良好な骨癒合を得,軽度の内反股は有するものの疼痛,可動域制限などは認めなかった.ただし骨折に伴う骨頭壊死,骨端線早期閉鎖に対しては今後とも注意する必要があると考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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