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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻3号

1989年03月発行

文献概要

論述

下肢の悪性骨腫瘍などにおけるRotation-Plasty(患肢温存的回転形成術)の経験

著者: 井上治1 茨木邦夫1 乗松尋道1 新垣宜貞1

所属機関: 1琉球大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.245 - P.252

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 抄録:Rotation-plastyは成長期に発生した大腿骨あるいは脛骨近位の悪性腫瘍に対し現在,脚長差が問題にならない唯一の患肢温存手術であり,欧米では好結果が報告されている.その方法には大腿骨遠位あるいは脛骨近位の病巣部を切除し,残存患肢を180度外旋して足関節を膝関節として機能させるknee rotation-plasty,あるいは大腿骨近位の病巣を切除後,膝関節を股関節として,また足関節を膝関節として機能させるhip rotation-plastyがあり,いずれも踵荷重の長下肢装具にて下腿切断に匹敵する歩行能力が得られる.当科では大腿骨骨幹部Ewing肉腫人工骨幹置換後,大腿骨遠位難治性骨髄炎および脛骨近位骨肉腫人工骨頭置換後の3例にknee rotation-plastyを,また大腿骨頸部骨肉腫にhip rotation-plastyを行いほぼ満足できる結果が得られた.手技上の問題点は患肢が内旋位に固定され易いこと,revision例では合併症が起こり易いことであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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