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症例検討会 骨・軟部腫瘍6例—日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍研究会
〔症例4〕異なる組織像を示した軟部腫瘍及び隣接する骨病巣
著者: 節田和義1 村山均1 飯田萬一2 亀田陽一2 亀田典章3 蛭田啓之3 宝積豊4
所属機関: 1神奈川県立がんセンター整形外科 2神奈川県立がんセンター病理 3東邦大学第一病理 4町田市民病院整形外科
ページ範囲:P.261 - P.264
文献購入ページに移動昭和61年1月,右臀部腫瘤に気付いた.昭和61年1月より腫瘤は急激に増大し,3月5日当科へ入院した.右臀部の腫瘍は20×20cm,表面平滑,弾性硬であった.単純X線像では,軟部腫瘍と同側の右腸骨内下方に円形の溶骨生変化を認めた(図4-1a).CT像では,筋肉下に巨大な軟部腫瘍があり,その腫瘍に接して腸骨病巣を認めた(図4-1b).血管造影はhypervascularityを示し,多くの細いラセン状の血管が見られ,tumor stainは濃淡が不均一で長く停滞していた(図4-1c).昭和62年4月10日,広範切除術を行った.軟部腫瘍と腸骨病巣には直接の連続性は認められなかった.軟部腫瘍の割面は分葉・結節状で境界明瞭に増殖し,出血はなく壊死もわずかであった.組織学的には,比較的均一な紡錘形細胞がstoriformに増殖し,強い異型性を示す部分もあった(図4-2).
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