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症例検討会 骨・軟部腫瘍6例—日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍研究会
〔症例5〕左背部軟部腫瘍
著者: 広瀬隆則1 工藤英治1 檜澤一夫1 寺前俊樹2 村瀬正昭2 井形高明2
所属機関: 1徳島大学医学部第一病理 2徳島大学医学部整形外科
ページ範囲:P.264 - P.266
文献購入ページに移動昭和62年4月,左背部に腫瘤があるのを家族に指摘され,増大傾向を認めたため同年6月12日徳島大学整形外科を受診した.腫瘍は約5cm径で左側傍脊柱筋内に存在しており,CTではTh 11-L2のレベルにわたって存在し,周囲筋組織と比較的よく境界されていた.血管造影では,肋間動脈を栄養血管とし,蛇行,狭窄,hypervascularity,poolingなどが認められた.X線上骨破壊像は見られず,他の血液生化学検査も正常範囲であった.以上の所見より悪性が疑われたため,7月1日に広範囲切除術が施行された.術後,化学療法が行われたが,約8ヵ月後,左肺下葉に転移巣が出現し,下葉切除術が施行された.その後,化学療法が続けられているが,初回手術から約1年4ヵ月後の現在,再発および他の転移巣は見いだされていない.
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