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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻3号

1989年03月発行

文献概要

臨床経験

Recklinghausen病に発症した低燐血症性くる病の1例

著者: 伊崎寿之1 鈴木邦雄1 道振義治1 桃原茂樹1 大橋洋1 花岡英弥2 矢部啓夫2

所属機関: 1高岡市立こまどり学園 2慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.325 - P.329

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 抄録:Recklinghausen病に低燐血症性くる病を発生した稀な症例を報告する.症例は12歳女子で,生下時より左半身にカフェ・オレ色素斑を認め,4歳時より側彎のため装具療法をうけている.10歳時に左下腿部に疼痛が出現し,歩容異常をきたし,その後他の部位にも疼痛が出現してきたため精査したところ,血清学的所見ではアルカリフォスファターゼ(Al-p)の著明な高値,血清燐の低値,尿細管燐再吸収率に低下を認めた.X線所見では左側の骨盤,大腿骨,脛骨に著明な骨萎縮と骨改変層があり,腸骨より採取した骨病理組織所見は骨軟化症を示した.なお知能指数は47であった.昭和61年11月(11歳時)よりビタミンD25万u/dayより漸次増量し,昭和62年4月からは1α(OH)D3の投与に変更した.投薬開始2カ月後より症状の改善が得られ,1年後の現在,骨圧痛も消失し,X線上明らかな骨陰影の濃化を得ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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