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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻3号

1989年03月発行

文献概要

臨床経験

Cheiralgia Parestheticaについて—2症例報告

著者: 石田和宏1 石井清一1 薄井正道1 沢田研司1 舛田和之1 浅野奨1

所属機関: 1札幌医科大学整形外科

ページ範囲:P.331 - P.334

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 抄録:1932年Wartenbergは,橈骨神経浅枝のmononeuritisに対してCheiralgia Parestheticaと命名した.以来,報告は稀であるが,時計バンド,腕輪,手錠,手術に使用されたプレートによる圧迫が原因となることが多いと報告されている.我々は,特に原因なくして発生した本疾患の2例を経験した.症例1:58歳男性で職業は検品業,橈骨神経浅枝領域に異常知覚を訴え受診となる.前腕末梢の橈背側に圧痛点を認め,同部へのステロイド剤と局麻剤の浸潤により症状の軽快を認めた.症例2:44歳女性で職業は飲食店業,右母指背側にかけて「ビリビリして袖が触れても痛い」感じを訴え受診となる.圧痛点は,前腕末梢の橈背側で,ステロイド剤の浸潤も効果なく,手術を施行した.M. brachioradialisとM. extensor carpi radialis longusの間の筋膜から橈骨神経浅枝が皮下に出る部分でentrapmentされていた.術後8週で症状の消失を認めた.以上の2症例に文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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