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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻4号

1989年04月発行

文献概要

特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)

座長総括/「Ⅱ.病態(2)—X線学的検討—」

著者: 山本博司1

所属機関: 1高知医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.349 - P.351

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 頸椎の不安定性を形態学的に把握しようとする場合に,現在のところでは,X線を用いた動態撮影が基本になっている.このセッションでは,頸椎運動の正常域と病的異常運動域の境界がどこにあるか,いかなる性状の運動が病的と診断されるのか,異常運動と臨床症状の関係,そして治療方針を決めるための画像情報の根拠などが,議論の中心となった.
 池田(岐阜大)は461名の症例の頸椎部可動域を測定し,その計測値について主成分値を算出し,症例別及び年齢別の頸椎椎間可動域の特徴について検討した.その結果,脊髄症状例では,環椎後頭間の動きが大きい反面,第3から第6頸椎間の動きが小さいとし,年齢別には,高齢者では全体に動きが悪いが,特に環軸椎間と5/6間での可動域が低下すると報告した.高齢者で下位頸椎の可動域の大きいものはriskが高いというsignになると言えよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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