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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻4号

1989年04月発行

文献概要

特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)

頸椎に不安定性を有する頸髄症に対する後方除圧+後側方固定術について

著者: 宮崎和躬1 多田健治1 松田康孝1 奥野雅男1 安田義1 村上仁志1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院整形外科

ページ範囲:P.471 - P.481

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 抄録:昭和53年6月より昭和63年5月までの10年間に,不安定性頸椎や後彎変形およびS状椎などの術前の頸椎に変形のある頸髄症63例に後方除圧+後側方固定術を施行し,術後1年以上追試可能例は46例である.
 これらの術後成績は有効以上41例89.1%と良好な結果を得,X線学的にも,後側方固定部の骨癒合は65.2%が良好で,不安定性椎間は76.8%および同部の辷りも80.3%の高率に消失あるいは軽減されている.そして,不安定性椎間の骨癒合が不良の場合でも,本法施行によって同部に制動効果を生じ,不安定性が高率に改善されて後方除圧のための後方要素の弱体化による術後の頸椎のmalalignmentの増強による症状の増悪を予防している.以上の理由から,本法は術前より不安定性などのmalalignmentのある頸髄症で後方進入法が必要である症例に対して,従来の椎弓切除術の欠点を補いえる有効な手術法と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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