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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻4号

1989年04月発行

文献概要

特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)

慢性関節リウマチの上位頸椎異常に対するMRIについで

著者: 川井田秀文1 酒匂崇1 森園良幸1 吉国長利1 武富栄二1 橋口雅尚1

所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.557 - P.563

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 抄録:上位頸椎異常を示す慢性関節リウマチ患者55例について,頸椎X線写真上の種々の計測値(環軸椎前方亜脱臼と垂直性脱臼に関する計測値)とMRI矢状断面像における延髄や上位頸髄圧迫の有無との関係,および臨床症状との関係について検討した.垂直性脱臼例ではRediund-johnell値の異常例およびRanawat値が7mm以下では,MRIで全例に延髄の圧迫を認めた.前方亜脱臼例ではSACが13mm以下の全例に,またADIが8mm以上でも高頻度に上位頸髄の圧迫を認めた.これらの上位頸椎異常を有する例では後頭部痛や頸部痛が高頻度にみられ,とくにRedlund-Johnell値異常例では全例に認められた.頸椎X線写真より得られた種々の計測値から,延髄や上位頸髄の圧迫の有無を予想する事が可能となったので,慢性関節リウマチ患者の上位頸椎病変の治療に際し有用と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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