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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻5号

1989年05月発行

文献概要

シンポジウム Rb法の限界

Rb法による先天股脱・股亜脱の治療成績

著者: 中塚洋一1 小田浤1 難波賢1 高橋右彦1 田辺剛造1

所属機関: 1岡山大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.605 - P.609

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 抄録:Rb法単独で治療し骨成長のほぼ終了する16歳以上まで追跡した先天股脱63例72股,先天股亜脱64例72股についてX線学的に検討した.最終調査時SeverinのI群は先天股脱で67%,先天股亜脱で86%であり,先天股脱で劣る.6歳時Severin I a群のほとんどは骨成長終了時I群となるが,6歳時のIII群は約半数がIII群にとどまった.計測値の経時的推移ではα角は乳児期に,Sharp角は9-10歳以降に改善が著しい.最終調査時に判定したSeverinのI,III群について各々の計測値をRetrospectiveに検討したところ,3歳時のα角,TDDには有意の差はなく,この時期に将来の股形態を予測することは困難であり,補正手術の適応には慎重を要する.ペルテス病様変化の発生率は先天股亜脱ではなく,先天股脱で2.8%であった.また,Severin I群と言えどもそのCE角は正常股に及ばず,より長期の経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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