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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻5号

1989年05月発行

文献概要

シンポジウム Rb法の限界

臼蓋形成不全股の推移—Rb装着群と自然経過観察群の比較検討

著者: 藤井玄二1 船山完一1 近藤博嗣2 伊礼修3 小竹英義4

所属機関: 1仙台赤十字病院整形外科 2東北大学整形外科教室 3公立築館病院整形外科 4若柳国保病院整形外科

ページ範囲:P.621 - P.628

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 抄録:乳児期に発見されるいわゆる臼蓋形成不全の実体が一次性か二次性か,どのような発育過程をとる性質かを,Rb治療と自然経過の等価二群を対象に長期観察の結果から比較検討した.宮城県栗原保健所管内の皆X線直接撮影方式把握(検診率98%)の脱臼・亜脱臼(山室B値12mm以上)0.4%以外のα角30度以上か25度以上で非正常形の臼蓋形成不全股につき,自然経過54例94股,Rb治療(平均3カ月)35例63股の女児を平均14歳まで経過観察した.4カ月時のα角31.5度対31.4度(n. s.),OE角-1.6度対-3.7度(p<0.01),B値9.7mm対9.4mm(n. s.)で当初Rb群がやや臼蓋形成不良なるも10〜12歳の臼蓋骨化により,14歳時Sharp角43.6度対43.5度,CE角25.6度対26.2度,AHI78.9%対79.0%となり両群に差はなかった.しかし,正常群と異なる臼蓋形成不全骨格を呈し,Rb治療で変化しない一次性因子を含むと結論された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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