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多発性硝子様線維腫(Fibromatosis Hyalinica Multiplex)の1症例
著者: 木次敏明1 笠原吉孝1 瀬戸洋一1 駒井理1 越智純子2
所属機関: 1滋賀県立小児整形外科センター整形外科 2滋賀県立小児整形外科センター小児神経科
ページ範囲:P.731 - P.733
文献購入ページに移動症例は,2歳3カ月の男児.生後2カ月,両膝関節の屈曲拘縮が認められ,レ線写真には骨透亮像が存在した.1歳10カ月より頭部皮下に,多発性の軟部腫瘤が発生し,徐々に大きくなった.2歳3カ月,生検術を施行した.腫瘤は,灰白色,ジェリー状であった.組織学的には,粘液多糖類を有する粘液様ないし硝子様な基質を有し,その基質の中に,elongatedまたはovalな核を有する細胞が存在した.臨床症状,組織学所見より,多発性硝子様線維腫(若年性硝子様線維腫)と診断した.術後6カ月の現在,頭部腫瘤に変化はないが,上,下顎部,肛門部に,腫瘤の広がりが認められる.
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