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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻6号

1989年06月発行

文献概要

臨床経験

多発性硝子様線維腫(Fibromatosis Hyalinica Multiplex)の1症例

著者: 木次敏明1 笠原吉孝1 瀬戸洋一1 駒井理1 越智純子2

所属機関: 1滋賀県立小児整形外科センター整形外科 2滋賀県立小児整形外科センター小児神経科

ページ範囲:P.731 - P.733

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 抄録:我々は,生後2カ月より関節拘縮を初発症状として発症した,多発性硝子様線維腫(若年性硝子様線維腫)の1例を経験した.
 症例は,2歳3カ月の男児.生後2カ月,両膝関節の屈曲拘縮が認められ,レ線写真には骨透亮像が存在した.1歳10カ月より頭部皮下に,多発性の軟部腫瘤が発生し,徐々に大きくなった.2歳3カ月,生検術を施行した.腫瘤は,灰白色,ジェリー状であった.組織学的には,粘液多糖類を有する粘液様ないし硝子様な基質を有し,その基質の中に,elongatedまたはovalな核を有する細胞が存在した.臨床症状,組織学所見より,多発性硝子様線維腫(若年性硝子様線維腫)と診断した.術後6カ月の現在,頭部腫瘤に変化はないが,上,下顎部,肛門部に,腫瘤の広がりが認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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