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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻6号

1989年06月発行

文献概要

臨床経験

食道癌根治術後に再燃した脊椎カリエス及び肺,副腎結核の1症例

著者: 桝田理1 浜田勲1 石井正治1 石田文明1 桑名賢治1 田村治郎1

所属機関: 1北野病院整形外科

ページ範囲:P.775 - P.777

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 抄録:食道癌根治術後に再燃した脊椎カリエス及び肺,副腎結核と考えられた症例を経験した.症例は,68歳男性で15歳時肺結核の既往がある.昭和60年10月頃より腰痛を訴えたが昭和61年7月9日食道癌の診断のもとに手術を施行し,術後抗癌剤を使用した.10月21日CT検査にて両側腸腰筋膿瘍を指摘され,11月6日左腸骨窩,大腰筋穿刺術,11月27日第4腰椎椎体病巣郭清術,第3,4腰椎前方固定術,及び腸腰筋膿瘍郭清術を施行し,膿の培養検査にて結核菌を認めた.
 我々はこの症例の経過について,15歳時に罹患した肺,脊椎,及び副腎結核が鎮静化し内在性のものとなっていたが,今回食道癌によるるいそう,手術的侵襲,抗癌剤の使用などにより個体の低抗力が低下し,結核の再燃腸腰筋膿瘍の発症をみたものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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