icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻7号

1989年07月発行

文献概要

論述

膝内側側副靱帯におけるisometric pointの検討

著者: 越智光夫1 渡辺正昭1 岡田雄二1 日域淳一郎1 生田義和1

所属機関: 1広島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.797 - P.803

文献購入ページに移動
 抄録:前十字靱帯再建術の際の至適固定部の研究報告は多いが,内側側副靱帯機能再建術においてどの部位に再建材料を固定すれば,膝関節の運動と再建靱帯の両者に破綻をきたさないのかは不明である.本研究は屍体5膝を用い,内側側副靱帯の大腿骨,脛骨の付着部に数カ所のポイントを採り,異なる膝屈曲角度で二点間の距離がどの様に変動するのかを計測したものである.膝屈曲角度に伴った距離の変動を表すlength patternは大腿骨側のポイントで決定され,大腿骨側を内側側副靱帯の前方にとれば,脛骨側との二点間距離はある屈曲角度まで長くなり,それ以上の角度では短くなる傾向であった.一方後方にとれば,二点間距離は屈曲角度が増すにつれ,徐々に短くなる傾向であった.内側側副靱帯付着部中央部にとると,0゜〜60゜までの角度ではほぼ等長であった.内側側副靱帯再建術の際には,これらの結果に基づく固定点の選択が術後成績の鍵をにぎると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら